こんにちは。
晴翔です。
新之介からの質問記事「農家の「の」の字も知らない奴から見たTPP(の前に農協って何」より、質問にお応え致しましょう!!
まずは農協とは何か?
偉そうに書きましたが僕は農協職員でもないですし、農家でもありません(笑
親が農家で、元農業関係者ってことで、普通の人より少し詳しいだけですので、間違ってたらごめんなさい。
さて、「農協」とは。農業協同組合。
読んで字のごとく、農業者が協同で助け合う組合の事です。
そもそもの始まりは、農家が農作業に専念し、農作物の販売はもちろん、作業に必要な資材等を協同で安く仕入れたり(何でもまとめて買ったほうが安くなりますよね)、遠方のスーパー等に行かなくても近場で日用品を買えるように販売所を設けたりした、農家の雑用というか、作業する時間を取るためのサポーターという位置づけになります。
ですので、農協自体はそれぞれの地区ごとの農家が出資して作った会社です。
そして最高責任者にあたる組合長は農家の中から選挙で選ばれます。
なので農家の息子が農協職員なんていうのはザラだったりしますし、それぞれの農協は地域ごとにある別の会社です。
さて、農協の仕事。これが結構たくさんの種類があります。
大きく分けて
○営農指導・・・新しい作業方法や新資材・農薬・機械の紹介等
○農産物の受入・販売・・・様々な農作物の受入管理、卸業者への販売
○販売事業・・・スーパーでの日用品や資材の販売
○金融事業・・・貯金や保険の管理。金貸し業(農家は作物ができないとそもそも収入が無いため種代や機械代などを借りて購入したりします)
ですかね。
農協の主な収入源はこの中から、農作物を販売した金額から数%と金融事業の売上になります。資材販売等はたいした収入にはなりません。
最近ではほとんどの収入源が金融事業だったりします。
ということで、農作物の販売金額を決めるのは卸業者です!
意外ですか?
農協職員は販売金額も自分達の収入に関わりますので、むしろ高く買ってくれと交渉する方です。ここで、卸業者との力関係や経験も左右されたりはしますが、気持ちは農家寄りなんですよ。もちろん安く販売すると直接農家からクレームが来ます。
ちなみに新之介が地域の農家が直接小売とやり取りできないか?と書いてましたが、売れ残りをどうするかの交渉や値段の交渉を素人がするのは、できなくはないけど時間の無駄です。
だって農協職員がその役を赤字覚悟で担ってますから。。。
そもそも大きなスーパーなんかは、安定供給できない個人との交渉を嫌がります。(特設コーナーは別)
では何故農協のイメージって良くないんですかね?
ここからは僕個人の考えですが、過去農作物は今よりも高値で取引されていました。金融事業もバブルの煽りを受け、農協にはお金があった。そして金を貸す立場から、農家よりも「偉い」と思い込むようになった職員が色々とやらかしたのではないか。農薬に関しても、今より規制が緩かった時代なので、ガンガン農家に買わせて、自分達の収入にするとか、農協の金で豪遊したりね。
今ですか?
その古い時代の能無しと、収入も減り余裕の無い農家からの小言に挟まれ、一応収入は安定しているものの、金融事業がこけたら終わりなので、自分の仕事以外に保険の勧誘ノルマもある結構なブラック企業ですよ(笑
気づいた方もいるかと思いますが、上であげた主な仕事のうち、「営農指導」はサービスです。その無料奉仕の為に残業や休日出勤もしているみたいですので、大変ですよね(他人事
そんな奴隷のような職員を手放すメリットは農家にありますかね?
もちろん義理でちょっと高い保険なんかに加入している人もたくさんいますが、農協不要を発言する人の中にはその巨大金融マーケットが欲しそうな人も!?
ちょっと長くなりましたので、質問の続きは次回で!
前回記事の最後とも重なりますが、僕は「農家・農協」を守る事は「国防」に関わっていると考えています。とりあえず質問に答えた後これらも書いていこうと思います。
それではー