失敗しない北海道米のお店・通販の選び方☆新米を買うならここだ!!

先日、品種毎に違う美味しい北海道米の選び方について記事を書いたところ「美味しいお米を買えるところを教えて欲しい!」と言う声を頂いたので、品種だけじゃないお米選びの細かい基準と美味しいお米が買えるお店をご紹介しちゃいます!

美味しいお米の評価方法

まず、美味しいお米の基準を考えます。

品種による違いがやはり一番の違いになりますね。

北海道米であれば「きらら397」と「ゆめぴりか」は全く別物と考えていいですし、一般的に「ゆめぴりか」の方が美味しいと言われています。

ただし、作る農家によって味も変わりますし、保存によっても大きく変化してきます。そこでお米の美味しさの指標となるものがいくつか存在するので、一つ一つ解説していきたいと思いますよ。

知識は置いといて、すぐにお店を知りたい方はここをクリックしてください。お店紹介まで飛びます。

特Aランクという評価

さて、通販などでお米を選ぶとき、”話題の特A米”などと宣伝されています。

こう書かれてしまうと、そのお米の中でも厳選されて特A評価をつけた商品なんだ!って思いますよね。

実はこれ全然違うんですよ。

この評価は、日本穀物検定協会という機関が毎年行う食味官能試験で評価されたものになります。

評価方法を日本穀物検定協会公式HPより抜粋

複数産地コシヒカリのブレンド米を基準米とし、これと試験対象産地品種を比較しておおむね同等のものを「A’」、基準米よりも特に良好なものを「特A」、良好なものを「A」、やや劣るものを「B」、劣るものを「B’」として評価を行い、この結果を、毎年食味ランキングとして取りまとめ、発表しています。

評価されるお米も、この協会が作付面積など一定の条件を満たした場所から選定したものを使います。

一応このHPにもこの評価を使う場合の注意点が書かれています。

◆米の食味ランキングのランクを精米袋等に表示される事業者様へのお願い。
精米袋等に特A評価を表示される場合については、「商品そのものの評価ではありません」等と表示を行い、消費者に誤解を与えるおそれのないようにしてください。

ということで、北海道米に限らず食べたいお米の品種が決まっている人はこの評価は意味の無いものになります。

あくまでどの品種を食べてみようかな?と迷っている人向けですね。

お米の美味しさを表す数字とは?

では美味しいお米はどんな風に決められているのか。

大きく分けて2つ

・整粒(良い形のお米)の割合や適正な水分であるかを表す『等級』

・ご飯になった時のもちもち感に影響するといわれる、『タンパク』と『アミロース』

お店などで優劣を判断出来る材料はこの2種類になります。

もちろん専門店や力を入れたお店で無い限り、この2種類もわからない場合が多いですけどね。

では1つ目の

等級

基本的には、1等。2等。3等あたりが市場に出回っています。

この等級の付け方としては、水分が規定の15%以内(これは全て共通です)。

整粒が70%以上が1等。

整粒が60%以上が2等。

整粒が45%以上が3等。

になり、それ以下の整粒のものが規格外品です。

簡単に説明すると、変形や虫食いなどのくず米の割合少ない程等級が上がります。

くず米が少なく、粒が揃っていることで炊き上がりのムラが少なくなり、食感や味が良くなるんです。

次に2つ目

低タンパク米・低アミロース米

それぞれ、計測された数値が低いほどお米のもちもち感が上がるとされています。

タンパクのほうは6.8%以下、アミロースは5~15%のものが良いと数字では表されます。

ただし、JAなどで検査され、基準にされるのはタンパクのほうです。

なので、たまに『低タンパク米』として売りに出されていることがありますが、これは同じ品種でも、もちもち感が強いですよというアピールになるのです。

そしてアミロースを個別で測定しているところは今のところ少数ですね。ただ、品種によっておおよその基準はありますし、昨今「ゆめぴりか」が美味しい!!と言われるのは、平均してこのアミロースが低いことに起因しています。

最近の研究では、タンパクよりもアミロースの方が大事と聞くこともありますが、低タンパクにするためには、それなりに栽培の工夫が必要な為、低タンパクをアピールしている農家やお店はこだわりが強い傾向にあります。

ただ、あとでご紹介しますが、タンパクよりもアミロースや乾燥などの手間ひまに重点をおいたこだわりの農家もいますので、一概に高タンパクだから手抜きというわけではありません。

(補足:この記事を書くにあたり改めて調べたところ、腎臓病の方が健康の為に低タンパク米を求めている場合があるそうですね。今回オススメしている物は国の基準値よりタンパクが低く、美味しいとされるお米について載せています。病気への影響などは考えられてはいないため、そちらをお求めの際は別に探す必要があります。)

以上がお米の美味しさを示す数字になりますがちょっと違和感もありませんか?

実はお米の旨みや味について計測できるものが今現在ありません。

お米の粒が揃っているか。もちもちかどうか。

これしか探す手がかりがなく、味は食べてみないとわかりません。

しかも一般的なスーパーなどで買うお米は、くず米が多く混ざっている可能性も高く上記の手がかりすらわからない場合がほとんどです。

ただし、もう一つ重要な手がかりがあります。

冷蔵保存

あまりイメージは無いと思いますが、お米は生鮮食品です。

余程の高温多湿の場所に放置しない限りは腐ることはないですからね。

ただし、風味や味は確実に落ちていきます。

この問題に一番強いのが農協です。農協のイメージはそれぞれ色々あるかと思いますが、お米を主産地としている農協ではかなり高水準の保存がなされています。

もっとも効果的なのが冷蔵設備の整った倉庫ですね。

農家から請け負ったお米をその倉庫で一時保管し、各業者へ販売することになります。冷蔵設備の無い倉庫もたくさんありますが、JAの名前入りで直接販売するようなお米は間違いなくちゃんとした倉庫で保管します。

それが農協の顔にもなりますし、それが不味いと酷評された場合、農家からの圧力もかかりますので。

最近では大きな農家も自前で冷蔵保管設備を準備しているところがあるので、そういう農家を見つけたら、試してみる価値ありですよ!

手堅く行くなら、

農協→お店(精米)→お客さん

の流れがある所が失敗が少ないかと。

(ちなみに、農協→お客さん は特殊な場合を除き難しいです。大きな倉庫で抱えられる分フットワークは重いので。)

農家(冷蔵設備有・精米)→お客さん

が理想ですが、維持管理もかかるため一般的には値段も上がります。

北海道の、特に旭川など寒い所では3月~4月くらいまでは普通の倉庫が冷蔵倉庫並みに寒いのであまり考慮しなくても大丈夫です。

もっといえば、普段他府県産のお米を食べている方も、3月くらいに北海道産に変えると今より美味しいものを食べられる可能性がありますよ。

新米という例外

先ほども言いましたが、お米は生鮮食品なので新米は基本的に何を食べても美味しいです。

逆に今まで買った新米で、美味しくないものに当たった場合そこでは2度と買わない方がいいですよ。

新米が美味しくない理由。

・収穫、乾燥調整後に高温多湿の状況にさらされる。

・店頭での保管が劣悪。

・精米されて見た目にはわかりにくいが、くず米である。

・そもそも偽表記で新米ではない。

などですかね。

1番下は論外としても、製品になってからの保存があまりに悪いと一気に劣化がすすんでしまいますし、プロであればある程度はしっかり管理してほしいもの。

新米に関しては、個別販売を行っている農家に直接予約をするのが間違いないです。

収穫→乾燥→精米→出荷

という短期間で手元に届きますからね。

オススメのお店紹介

長々と説明してきましたが、上記を踏まえて独断と偏見で選んだお店を4つご紹介します!

市川農場

旭川では知る人ぞ知る、市川農場さん。

広大な田んぼでは、低農薬米・無農薬米・低アレルギー米・レジスタントスターチ米など、色々な品種や取り組みに挑戦している、大規模な農家さんです。

お米だけではなく、米粉を使ったライスパスタや低アレルギー米の「ゆきひかり」を使ったお酒など多種多様な分野にもチャレンジ中。新聞・雑誌など、各種メディアにも掲載されています。

品種もゆめぴりかをはじめ、おぼろづき、ななつぼし、ゆきひかりなどがありますよ。

新米選ぶならまずここで間違いないですね!

ちなみに米アレルギーの方への商品も多く扱っているので、気になる方はチェックしてみて下さい。

当麻町 ほしのゆめ

旭川の隣町、当麻町のお米です。

当麻町は今摺り米(いまずりまい)など、早くからお米の鮮度について対応を強化してきた地域です。

現在は、精米した後『真空パック』に詰めることで、お米の酸化を防ぎ美味しさを保つ工夫をしています。これにより、どの季節でも新米に近い味を楽しめるというものです。

お店で気にしてみるとわかるのですが、通常はお米が荷崩れしたりしないよう、袋には余裕があると思います。実はこれらの袋には小さな穴が開いており、空気が通り抜けられるようになっているのです。

『真空パック』というどこでも出来そうな技術ですが、手間や流通コストの関係から、こだわりのあるお米にしか採用されない技術なんですね。

JA新すながわ カエル倶楽部

JA新すながわの高度クリーン米です。農家の間で『カエル倶楽部』というグループを作って、特別に栽培されたお米になります。

上の写真に写っている紙袋に③というスタンプが押してあると思いますが、これは先ほど説明した『低タンパク米』である証拠です。

ちなみに、低タンパク米は③or④です。他の数字は普通もしくは高タンパク米の区分になります。

低農薬にこだわり作られたお米であることや、JA新すながわを背負って販売もされていますし、保管も問題ないでしょう。

ただし、玄米のみの対応ということなので、ご自宅もしくは近くのお米屋さんなど自分で精米が出来る方に限定されてしまいます。

最近は玄米にまま食べる方もいらっしゃいますし、そんな方は低農薬で作られたこちらがうってつけですよ!

ファームかとちゃん

上記に比べると少し規模は小さいですが、富良野で頑張る若い農家のご紹介。

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ファームかとちゃん

富良野で父親のあとを継ぎ、玉ねぎとお米を生産。

お米は無農薬のゆめぴりかにこだわり、農業大学で得た知識と新しい事へのチャレンジ精神で日々農業と向き合っています。

「はさかけ」と呼ばれる昔ながらのお米に最適とされる乾燥に近づけるため、最先端の遠赤外線乾燥機を導入。タンパクにこだわるよりも、アミロースや安全に考慮した生産方法にシフトさせています。

直接販売なので検査はされていないお米ですが、その分安く、しかし信頼してもらえるだけの自信を持ってお米の販売を行っていますよ。

ファームかとちゃんのお米を買うならこちら

実はこの農家の加藤君が僕の友人なんです。

たまたま先日久しぶりに合って話すことがありましたが、農業にかける熱い思いは本物ですよ!今後の活躍も期待しつつ、おススメ致します。

北海道ではまだまだこだわりのお米を作っているところがたくさんあるのですが、旭川近郊で有名&美味しさが間違いないところをピックアップしてご紹介致しました。

また他にも、ここは!と感じた農家さんの情報もみつかれば随時更新していきたいなと思っています。

美味しい北海道米をぜひご堪能ください♪

それではー。

by晴翔

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