北海道の山菜採りといえば「アイヌねぎ(行者にんにく)」「うど」「わらび」「ふき」「たけのこ(根曲がり竹)」などがあります。
毎年、行方不明者が絶えない「山菜採り」ですが、減らない理由はやっぱり楽しいからですね。
とはいえ、経験豊富な人でさえ危険な山菜採り。
行く前に「絶対に知っておきたいこと」・「準備すべきもの」をまとめてみました。
【目次】
山菜取りの危険
まず山菜取りで考えられる危険を知ってください。
クマに遭遇
まず一番危険なのがクマですね。
鈴や笛など、音が出る物を携帯し定期的に鳴らしながら人間がここにいるということを伝えるのが有効です。
万が一遭遇してしまった場合には、クマを驚かせるような行動は控え、冷静に対処します。
「ゆっくり逃げる」を頭の片隅に入れつつ、襲われた場合のことも考えながら動いてください。
詳しくはこちらも参考に。
道に迷う
山菜を採る際は下を見ながらの作業になるため、つい自分の位置を見失いがちです。
また、うっそうとした木々によって、注意していたつもりでも方向を見失うなんてことも。
携帯電話の電波が届かない場合もあるため、それ以外に自分の居場所を確認する術を準備するべきです。
具体的には、コンパスを携帯する。複数人で行き、こまめに声を出してお互いの位置を確認するなど。
落ちる・転ぶ・ケガ
山は足元が悪い場所も多いです。斜面も急に崖のようになっていたりすることもありますし、かなり注意が必要です。
万が一転んだりしてもいいように、ヘルメットとは言いませんがせめて帽子くらいは被るべきですね。
また、靴も歩きやすいものを履き、手袋の着用も必須です!なるべく丈夫なものがいいですよ。
虫
当然ですが「蚊」「ブヨ」「ハチ」など山は虫が多いです!
家で刺されるよりも数倍腫れがひどくなることも珍しくないんです。山の虫は大きいのかな?
何も対策しなかった場合は10~20個所以上刺されることも普通ですし、虫よけスプレーは必須といっていいですね。
基本装備
カッパ
朝露などで濡れるため、カッパの着用が望ましいです。もちろん日中暑くなってきた場合は脱ぐことも出来ますしね。
ただ、木の枝などに引っ掛けて破けることもあります。高価な物はもったいないのですが、安い物だと数分で破けたりするので、ある程度丈夫なものが必要です。
長靴
靴も濡れることを考えて長靴推奨。釣りなどでも使えるような丈夫な物がいいですね。
あとは滑りにくい加工がされているもの。
どうしても靴がいい場合は、登山用のしっかりした物を履いてください。
手袋
これも丈夫なもの。濡れるのでゴムがいいですが、個人的には皮手袋も好きです。汗をかいたりもするので3双以上あると安心ですね。
袋(とった山菜を入れる)
これは普通のビニール袋でもいいのですが、安くて丈夫な土のう袋がおススメ。
ただ50枚とかの単位で売られているので余ります。一度買えば当分買うことはないですね。
帽子・タオル
これは家にあるもの何でもいいと思います。
汗もかくと思いますし、何かと使うタオルは多めに持っていくと安心です。
あると便利なもの
虫よけスプレー
僕が普段から虫よけスプレーとして愛用しているのが「ハッカ油」
強力なハッカの香りで虫を寄せ付けません!塗ったところがスーッとするので暑い日にも最高です。ただし、目に入ったりすると激痛が襲いますので注意も必要!(ついこの前、指についてるのを忘れて目をこすってしまい本気で泣きました)
笛・鈴
クマ予防です。
これがあれば絶対安心というわけではありませんが、備えあれば憂い無しです。
コンパス(方位磁石)
原始的ではありますが、携帯の電波がない場合もある山中ではコンパスが重宝されます。
相当迷ったとしても、同じ方向にさえ動ければ活路も見いだせるはずです。
鉈(なた)
これはクマに対しての護身用。僕はクマに出会ったことがないので、対策を調べたところ最悪応戦しなければならない場合は非常に有効とのこと。
山菜自体は手で採れるのがほとんどですので、お守りだと思ってください。
爆竹
これもクマ対策。僕も前回行った際は、とりあえず始める前に鳴らして自分たちの存在をクマにアピールしました。基本的にクマもわざわざ近づいてくる個体は少数なので有効です。
これも絶対ではないですが、予防に越したことはありません。
水分&アメ
山は予想以上に体力を消耗します。水筒やペットボトル飲料などでの水分は重要です。場所にもよりますが、近くにお店が無い場合も想定して事前に準備しましょう。
エネルギー補給にアメやチョコをポケットに忍ばせておくとなお良いです。
知っておきたい小ワザ&豆知識
車のオーディオで位置を知る
車で行った場合に活用できる位置確認の方法です。
・車の窓を2~3cm開ける。(開けすぎると虫が入るので注意)
・オーディオを大音量でエンジン停止。
・道に迷ったらスターターでエンジン始動で車から音が聞こえるはずなのでそれを頼りに戻る。
たいしたことではないかもしれませんが、知っていると実践しやすいですよね。
早朝は虫がいない
自然のままに虫の多い山ですが、早朝の涼しい時間帯は虫もあまり行動していません。
天気や気温によりますが、朝7時くらいまではあまり虫を気にせず動けると思います。快適に山菜採りに集中したい場合は早朝からはじめて、日差しが強くなりだす時間帯には終われるように時間配分するといいです。
慣れた人が一緒であれば2~3時間も採ればおすそ分けを含めても、個人で消費するには十分です。
定期的に笛を吹いたり声を出す
前述のクマ予防に通じるのですが、自分がここにいるという事を周囲に知らせます。
山菜採りはできれば複数人で行くのが望ましいです。その中で声を掛け合ってお互いが自分の声の届く範囲にいるか確認しながら行動することで事故は格段に減ります。
まとめ
以上、山菜採りに必要な情報をまとめました。
・単独よりも2人以上で行動する。
・クマ対策をしっかり考える。
・道が分からなくなるなど最悪のケースを想定し、装備を怠らない。
この辺りを念頭に置いてしっかり準備をしましょう!
楽しいはずの山菜採りでケガをしたり行方不明なんてことになったら元も子もないですからね。思いつく限りの危険対策は全てするべきです。
今回の記事は初心者はもちろん、上級者の方にも行く前に忘れ物が無いかの確認だと思ってぜひ一通り読んでもらえたらと思います。
安全で快適な山菜採りを楽しんでくださいね♪