一言で収納といっても、人によって入れる物の大きさ、量、種類など全然違いますし、世代によっても必要な収納は変わってきますよね。
そこで、新しく収納場所を作る際に押さえておきたい収納のポイントをまとめます。
○どのくらいのスペースが必要か
収納する量は人それぞれと書きましたが、まず自分に必要な収納の量を考えるところから始めます。
収納スペースが広ければ片付けられると考えがちですが、収納スペースに合わせて物は増えていきやすいので、スペースが増えるほどに物であふれかえるという危険性も。また、収納が広すぎてその空間を無駄にしてしまうケースも有るでしょう。
それぞれの部屋、生活にあわせて収納を考える必要があります。
○子育て世代
新しい家を考える、実際に建てるのが一番多い世代です。
物も多くなりがちですし、収納はいくらあっても困らないと考えてしまいますよね。
ただ、子供のおもちゃや思い出の品、まだ何かに使えるかも知れないと思ってとっておくと処理しきれないほどの量になってしまいます。せっかくの新しい住まいが物であふれて生活がしづらい。なんて事がないように、必要の無いものは手放すという決断も必要です。
さて、この世代ではやはり子供部屋の収納をどうしようか悩むところ。
子供が自立した後のことを考えたときに整理しやすいようにタンスなどの後付け家具で対応するのも一つの手です。
特にまだ小さい子供などは物の整理もなかなか判断がつかないので、おもちゃを入れるカゴや箱でわかりやすい片づけができるようにしてあげるのもいいと思います。
子供部屋に限りませんが、最近は奥行き55cm程のクローゼットなどもあります。
これは、布団などを入れるには狭いのですが、キャリーバックくらいの大きさの物は入るので、服をしまったりするには十分な広さが確保できます。逆に、奥行きが狭い分手が届く範囲にしか物が置けない為、クローゼットの奥に何があったっけ?なんてことはなくなります。
収納する物次第ですが、このちょっと狭いくらいのクローゼットに小さいタンスを併用するくらいで子供部屋の収納は十分かもしれません。
もちろん、布団をたたんでしまうという習慣がちゃんとある家庭なら、広めのクローゼットが必要になるでしょう。同様の考えで、お客様や両親などが泊まったりするお部屋のクローゼットは、布団が入るスペースをしっかり確保したいですね。
○熟年世代
子供が自立をし、家を出た後は子育てから開放され、趣味の物が多くなってきます。
また、親は子供の思い出の品をなかなか捨てられないので、自立して出て行く際には、不要なものは子供自身に処分してもらうのがベストです。
子供の心情として、実家に自分の部屋が残っていて欲しい気持ちもわかりますが、本当に大切にしているもの以外は、大体が埃をかぶって廃棄することになってきますし、その間そのスペースは活用できずにデッドスペースとなります。
ただ、空いた部屋をそのまま物置部屋にしてしまうと、結局物であふれかえる可能性があるので、活用方法はよく考えるといいでしょう。
○定年後・老後の生活世代
使わないものを処分したり、物を減らしながら生活するよう心がけることが大切。
高い場所にある物は取らなくてすむように工夫したり、重いものも極力出し入れしなくて済むようにします。また、床材や玄関などは滑りづらい素材を選ぶべきです。
転んだり、腰を痛めたりすることにより、それまで元気だった身体が急に衰えてしまうこともある為、身体に無理のかかり過ぎない生活を送る事がポイントです。
2階建ての持ち家の方は、平屋に減築してしまうのも一つの方法です。
○まとめ
世代別で必要な収納は全然違いますし、上記は一応の目安です。
ただ、使うものと使わないものとをしっかり区別することはどの世代でも必要な事になります。
特に、新しく家を建てるときや、リフォームするときなどは区別をするチャンスですので、生活で使うものを頭に浮かべながら収納の間取りを考えると良いですし、そこに入りきらないものは処分するというのも一つの手かと思います。