皆さんは室内の換気について気にした事はあるでしょうか?
もちろん料理などをしたら煙を外に出すために換気扇を回しますよね。
室内の空気を外に出すと言うことは、室内のどこかから代わりの空気が入ってくるということになります。
普段はなかなか意識しないですし、古い住宅だとすきま風が入る所から勝手に空気が入ってきていました。
では密閉度が上がった現在の建物の換気はどうなっているでしょう?
換気の重要性
そもそも、機密性の高い家で換気をしないとどうなるか?
暖かい家は暖かいまま。涼しい家も涼しいままになりそうですよね。
外気と遮断されるため、特に断熱材でしっかり覆われた寒冷地の家などはその通り、家の中の温度が保たれます。
しかし、室内にある臭気や汚染物質、カビの元になる水蒸気などが部屋の中で停滞してしまうため、家の老朽化が進んだり、身体への負担になることも。
そこで建築基準法のなかには、換気についての決まりもあるのです。
換気は大きく分けて、部屋の中にある空気を外に追い出す『排気』と、外の新鮮な空気を取り入れる『給気』の2つに分けられます。
『排気』で一般的なのは先ほども書きましたが、換気扇の利用が一番多いですよね。キッチン以外でも洗濯物を干してる部屋の湿度をなくすために換気扇を回したりもします。
第1種換気
強制給排気方式と呼ばれる換気システム。
これはダクトを通じて、給気と排気を管理するもの。
簡単に説明すると、外の寒い空気を暖かい空気に変えて部屋に取り込むので、暖房費が節約になるよというもの。
メリットはやはり部屋の暖かさをしっかりキープできること。そして空気を各部屋で循環させるため、部屋の温度設定がしやすいことがあげられます。
寒冷地ではかなり重要な項目にもなりますね。
ただし、空気の流れなどをしっかりと計算した、設計が必要な為初期コストがかかる。その上、定期的にフィルターなどの清掃が必要なので、少し面倒です。(この清掃はそれほど難しくないので自分することも可能。業者にお願いした場合も家の大きさによって多少変わりますが、数千円~数万程度でやってくれます。)
この清掃を行わないと、熱交換の効率が落ちるため本来の効果を発揮できない場合があります。
第3種換気
強制排気方式と呼ばれる換気システム。
現在最も普及している方式で、高気密住宅で特に効果を発揮します。
こちらは、給気に関しては換気口からの自然給気。排気が換気扇などで排気するシステムです。
メリットは、初期コストが安い事。フィルター清掃などの定期的な点検も必要だが、1種換気よりはまめにしなくても大丈夫。
デメリットは、給気に関しては外の冷たい空気もそのまま入ってくるので、暖房費がかかること。季節や、気候によって給気量が変動するので、各部屋でもバラつきが出やすいことです。
まとめ
換気については住んでいる場所の気候や家の工法よって、重要視のされ方も変わります。
また、第1種換気などはしっかりした設計・施工が必要なため、業者によって得意・不得意が出ることも。この辺はモデルハウスなどで聞いてみないとわかりづらい部分ですね。
逆に第1種換気が得意な業者は、メンテナンスについての説明もなく、こちらばかりを勧めて来るところもあります。
もちろん第1種換気の方が、部屋の温度調整などはしやすいので、勧めたい気持ちはわかりますが、デメリットも考慮して業者と相談するといいですよ。
換気システムは、なかなか表面には出にくい部分なので疎かになりがちですが、納得のいく家作りの為には是非参考にしてみて下さい。